番外編:冗長な部分の削除

稀に、プロットどおりに小説を書いていく段階で「あ、プロットに書いたこのシーン、よく考えたら削った方が良いな」と感じることがある。

 

多くの場合、冗長だと感じたシーンはできる限り省いた方が、話のテンポが良くなって読者も好感を持つはずなので、余分に感じたシーンは、たとえプロットに書いてあっても削ってしまって構わない。

 

プロットの段階では冗長に感じなくても、実際に書いてみたらテンポが悪いように感じた、ということは、珍しくもないし、おそらく悪いことでもない(もちろん重要な役割を果たすシーンを削ってはダメだが)。

 

この「冗長なシーン」の問題は、執筆中に決断を迫られる難しい場面ではあるものの、削ればそれで済む話だし、削らなくてもそれだけで作品に致命傷を与えることはないので「破綻」とは言えず、そのため番外編として書いてみた。

 

さらに言えば、キャラクターおよび設定にも、冗長なシーンと同じことが言える。このキャラにこの要素はいらないな、とか、この設定は余分だなと執筆中に気づいた時は、削ってしまって構わない。

 

キャラクターの場合、設定段階では欲張ってあれもこれもと要素を付け加えてしまいがちなのだが、執筆開始直前の段階になったら、ストーリーに関係ない部分は思い切って削ることを考えよう。

 

キャラクターの設定初期に加えられた要素は、その後に作られたストーリーと何の関係も持たないことがよくある。そうした要素を何気なく作品の冒頭に出してそれっきりにしてしまうと、読者が「あれ、この設定は伏線だと思ったのに、最後まで回収されなかったな……」と首をかしげる事態になる可能性がある。意図せずに読者をミスリードしてしまう恐れがあるのだ。こういった失態は回避するようにしよう。

 

設定の場合、ストーリーに直接関係ない設定を長々と書き連ねると、うんざりしてしまう読者もいる。読んでいて面白い設定なら大量に書き連ねても大喜びする読者もいるので、どっちを重視するかは作者次第なのだが、特にこだわりがないならストーリーに直接関係ない設定は記述を省いた方が無難だ。

 

こうした場合は、作中で説明する機会がなかっただけで実はちゃんとした設定が存在するといういわゆる「裏設定」の形をとることも検討しよう。

 

ただし裏設定にする場合は、読者が普通に作品を読んでて疑問に思わない範囲にとどめよう。読者が「あれ、この設定はどうなってるんだろう?」と疑問に感じそうなら、書いておいたほうが無難だし、気づかずに読み進めてくれそうなら、書かなくても大丈夫な可能性が高い。

 

まとめ:とりあえず念頭に置いておくべきことはこれ

以上見てきたが、おそらく誰もが、ストーリー、キャラクター、世界観と別れてはいても、気をつけるべきポイントは似ているということに気づいただろう。

 

そう、多くの「困難な状況」に共通する原因は

 

・事前準備が大ざっぱ過ぎたか、細か過ぎた

 

ことなのである。だから、多くの「破綻」に共通する予防策は

 

・事前準備を大ざっぱ過ぎず、細か過ぎずのちょうどいい程度で行うこと

だ。

 

そして、困難に直面した際の対処法は

 

・事前準備が大ざっぱ過ぎたことが原因の場合、必要なものをその場で追加すること(場合によっては遡って書き直すことが必要になることもある)

 

・事前準備が細か過ぎたことが原因の場合、上手い抜け道を何とかして考え出すこと(必要かつ可能なら遡って書き直すこと)

である。

 

ただ、上でも触れたが、個人的な感覚では「細かすぎるせいで問題が起きた場合」の方が対処がかなり厄介なので、事前準備は「ちょうどいいなと思うところより心もち緩め」の細かさで行うのがいいんじゃないかなと最近は思っている。

 

次回予告

というわけで、以上、長々と書いてきたが、いかがだったろうか。

 

自分としては「大ざっぱ過ぎず細かすぎず」が要点であるにも関わらず、長々と場合分けして論じてしまったのは、果たして適切だったのかどうかと悩んでいるところだ。先月書いたプロットに関する記事の結論も同じ「大ざっぱ過ぎず細かすぎず」だったから、なおさらである。

 

他には、対処法のアドバイスの部分が、もっと具体的にできたら良かったのではないかと思っている。自分で言うのもなんだが、これではアドバイスの体を成していない気がしてならない……まだまだ修行が足りないなと痛感させられる。

 

それから、世界観の破綻の項で出したたとえ話も、あまり良くなかったかなと反省している。

 

ともあれ、少しでも読者の参考になれば幸いだ。

 

さて、次回は執筆作業を終えた後の「推敲」について書くことになるかと思う。テーマが絞られるので、短い記事になってしまわないか心配だが……まあなんとか見守っていただきたい。

 

では、また来月。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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