キャラクターの類型その2 … 人間型

人間型という名称には「『弱さ』を持っているという意味で、等身大の人間らしい人間」という意味が込められている。

 

人間型のキャラクターは、ロボット型と違い、後述する超人型と共に主要登場人物となり得る類型だ。

 

ロボット型との決定的な違いは「掘り下げるべき内面」を持ち、特に「克服しなければならない『弱さ』」を抱えている、という点である。

 

克服しなければならない弱さ、埋めなければならない欠如を読者にさらけ出し、読者の共感を呼んで感情移入を促すのが、人間型キャラクターの役割となる。

 

ロボット型や超人型のキャラクターは、弱さを持たないか、持ったとしても表面的なものでしかない。これに対し、人間型キャラクターの持つ弱さは繰り返し強調され、物語の中で克服すべきものとして(時には、キャラクターを破滅させる元凶として)描かれることになる。

 

「弱さを持つ」だけならロボット型や超人型でも可能だ。だから、キャラクターそのものの造形が人間型のキャラクターを作るというよりは、作中における「弱さ」の扱い、「弱さ」に対する描写のあり方が(その弱さが克服すべきものとして描かれるか否かが)、他の類型と人間型を区別するのだ、と言ってしまってもいいかもしれない。

 

もちろん、弱さだけをことさらに強調するのでは読者は苛立ってしまうので、人間型のキャラクターにもある種の「強さ」を持たせるのが一般的だ(ここは後述するハイブリット型の項で詳しく述べる)。

 

ただ、人間型のキャラクターが主人公になる場合、物語は主人公の「強さの強調」よりも「弱さの克服」に重きが置かれる展開となり、この点が「克服すべき弱さ」を持たない類型であるロボット型や、後述の超人型とは大きく異なる。

 

人間型のキャラクターは、弱さを克服して強くなるにせよ、弱さのために破滅するにせよ、物語の中で大きく変化する。この点もまた、物語の中でほとんど変化しない、ロボット型や超人型のキャラクターとは大きく異なる。

 

まとめると、人間型のキャラクターは「克服すべき弱さ」を持っているという点で、他の類型とは異なる。そして、人間型のキャラクターが主人公となる物語においては、主人公の「弱さの克服」がメインテーマとなる、ということだ。

 


 
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