あるところに、政治家と、原発、軍事、経済それぞれの専門家がいた。

 

政治家は、専門家のそれぞれの分野について意見を聞いた。

原発の専門家は「原発は素晴らしいエネルギー源です。原発を増やしましょう」と言った。

 

軍事の専門家は「我が国の利権を守るために、戦争を増やしましょう」と言った。

 

経済の専門家は「経済成長のために、弱者を切り捨てましょう」と言った。

 

政治家は言うとおりにして、原発を増やし、戦争を増やし、弱者を切り捨てた。

 

 

ある日その国で、原発が爆発して、環境を汚染した。すぐ後にその国は、増えすぎた軍事費のせいで財政破綻した。さらにその後、切り捨てられた弱者達が怒って、選挙で政治家を落選させてしまった。

 

どうしてこうなってしまったのか、と元政治家は専門家たちに聞いた。

 

原発の専門家は言った。

「私は原発の専門家ですから、原発を増やすように言うのは当たり前です。環境保護のことは、政治家が考えます」

 

軍事の専門家は言った。

「私は軍事の専門家ですから、戦争のこと以外は考えません。財政とのバランスは、政治家が考えます」

 

経済の専門家は言った。

「私は経済の専門家ですから、経済のこと以外はどうでもいいのです。切り捨てられた弱者をどうするかは、政治家が考えます」

 

そして、元政治家は言った。

「私は専門家の意見に従っただけだ!」