deadpoolおもむろに映画「デッドプール」を見てきたので感想を書きます(画像は公式サイトから自由主義の精神で借用)。


 

 

アメコミが原作のアクションコメディということですが、個人的にはもっとコメディ色の強い展開を期待していたものの、まあ普通に面白い映画かなという印象です。それなりに見所もありますし。

 

(以下、ネタバレありなので未見の人は注意)

 

 

オープニングは素晴らしい

ある日のこと。「何か良い映画ないかなー」と思って探していた私の目にとまったのがこちらの予告編。

 

 

この予告編を見て「テンポのよさそうなアクション映画みたいだなあ」「ノリが軽そうで、気晴らしにちょうどよさそうだ」と思った私は、まあ見に行ってみたわけです。

 

で、始まった映画本編。

 

まず、オープニングのアクションシーンは素晴らしかったです。ええ、こりゃもう本当に。けちのつけようがないくらいで、たとえ映画全体が微妙だったとしても、オープニングの部分は手放しで褒めていいと思います。

 

冒頭は、あれはなんと言ったらいいんでしょうか(映画に詳しい人ならわかるんでしょうか)。

 

まず、全体として、アクションシーンの真っ最中で時間が止まっている状態なのですね。

 

で、時間は止まっているんですけど、カメラは動いているんです。ゆっくり、スローモーションで動いて、ぐるーっと、カメラ位置を変えたりアングルを変えたりして、そのシーンをいろんな角度から見ていくわけです。それが数秒とかだったら普通なんですが、このシーンでは2、3分ほども続くわけです。

 

最初はズームインされているので、どういう状況なのかわからないのですが、ゆっくりズームアウトされて(その間もぐるぐるとカメラはゆっくり回っていて)それは人と車が吹っ飛んでいるところだとわかってくるのですね。さらに、なんとなく良い感じの歌曲がバックに流れていて、(無駄に?)壮大な感じを醸し出しているのです。

 

このシーンを見た段階で「一体どうやって撮影したんだろう?」「CGかなあ。だとしたらすごいなあ」と半ば感心し、見入ってしまいます。

 

で、このスローモーションの間に主要スタッフのクレジットが流れるのですが、その内容が面白い。「監督…ギャラもらい過ぎの役立たず」「脚本…本物のヒーローたち(これ書いたの脚本家だろw)」みたいな調子です。この文面で、この映画全体のノリがつかめますね。

 

で、やがて時間が動き出し始めて、アクションシーンに入っていくわけです。減らず口を叩きながら敵を倒していくデッドプール(というのがこのヒーローの名前です)。冒頭のスローモーションと比べると、特筆するところの少ないアクションシーンですが、だからといって貧相というわけではなく、普通に見応えがあります。

 

また、ところどころに挟まれるギャグも面白いです。たまにデッドプールが観客に呼びかけるのもおかしくていいですね(演劇用語で「第四の壁の突破」と言うらしいです)。こういうのすごく嫌う人もいるらしいですが、個人的には好きです。

 

メロドラマは陳腐かもしれない

……ただ、そんな感じで掴み、冒頭は良かったんですが、そこからデッドプールが今みたいな状況に陥った背景を語る回想編に入っていくと……途端につまらなくなるんですね。

 

回想編は、恋人との出会いから始まって、婚約し、順風満帆と思えたところで主人公の末期ガンが発覚。そこから転落が始まるという……まあ普通の展開。映像も普通。音楽も普通。冒頭のアクションシーンと比べると、さすがに竜頭蛇尾と思えてきてしまいます。

 

本当のところを言うと、予告編を見た私はアクション+コメディとメロドラマの比率が2:1ぐらいというのを期待していたのですが、実際には(上映時間的に)1:2でメロドラマの方が多いんじゃないかという感じで、そこは少し期待外れだったかなというのが否めないところです。

 

私が個人的に好きな「不謹慎ジョーク」も、もっとあることを期待したのですが、実際にはところどころに思い出したように挟まれる程度で、私としては欲求不満。ただ、量は不満ですが、質は良かったと思います。

 

また、アクションシーンは冒頭の他に、中盤に少しとクライマックスにあるのですが、うーん、気のせいでしょうか。クライマックスより冒頭の方がアクションシーンに見応えがあった気がするんですよね。

 

もちろん、クライマックスのアクションが全然ダメというわけではないのですが……普通のアクション映画だな、というか。あの冒頭のスローモーションの印象が強烈だったのが大きいんでしょうけれどもね。でもなんか「冒頭で予算を使い果たしちゃったんじゃないか?」などという疑念を持ってしまいました。

 

決して駄作ではない

……とまあ「メロドラマ多すぎ」「クライマックスのアクションシーンは?」という欠点もあるにせよ、全体としては普通に楽しめる娯楽映画という感じです。

 

先に書いた通り、オープニングはすごく良いと思うので、他の部分の「普通さ」を差し引いたとしても、十分に見る価値があると思います。