zero_fighterえー、大変長らくお待たせしました(待ってた人いるのかな?w)。今回こそ、「空戦の流れ」シリーズ完結編「視界内戦闘の基本」をずだだーっとご紹介します。


 

 

項目別に分けたので、一気に行きますよ~!

 

・ドッグファイトは相手の旋回半径の中に入った時に始まる

よーく考えてみると分かることですが、ドッグファイトの最終目的が相手の後ろにつくことであるとするなら、まずは相手の旋回半径の中に入らなくてはいけません。そうでなくては逃げられてしまいますから。逆に逃げたい時には相手を自分の旋回半径の外に叩き出すことになります。

 

・攻撃に当たっては、早すぎる・急すぎる旋回は無意味

よーく考えてみてください。いま、自分は相手の真後ろにいます。自分と相手が同じ旋回をすると仮定して、相手が旋回を始めたのを見て、すぐにこちらも旋回を始めたら、どうなりますか? 答えは、自分が相手の前に出てしまいますね。


too_fastもう一度よーく考えてみてください。相手と比べて急すぎる旋回をしたら、どうなりますか? 答えは、やっぱり、自分が相手の前に出てしまいますね。
このあたりは間違えやすいポイントです。私も気づくのにだいぶかかった、というか、ゲームのマニュアルを見て初めて気づきました(汗)。



 

・(特に第二次大戦機は)機関砲を撃ちたいなら、できるだけ少ない見越し角で済むような位置取りを

高度な弾道予測装置を積んでいる現代機ならいざしらず、第二次大戦ぐらいまでの戦闘機の場合、見越し射撃(着弾までの時間内に相手が動くことを見越して、相手の進行方向に狙いを定める射撃)は人間が行わなければなりません。


この見越し量は相手との位置関係や運動状態によって千変万化し、見積もるのはかなり難しいので、もしあなたがリアル系のコンバットフライトシム初心者なら、適切な見越しをとれるようになる練習ではなく、ほとんど見越しをとらなくてもいいような状況に持って行く練習から先にした方がいいかもしれません。


具体的には、ずばり、敵機の真後ろから撃つことです。真後ろからなら、見越し角はゼロで済みます。真後ろよりも、たとえば真上からの方が、目標の被弾面積が最大になるからいいのではないかと思うかもしれませんが、実際にやってみると、真上からの射撃は敵機が自機の機首に隠れてしまうような見越し量が必要になってくるので、初心者にはまず無理です。


ideal_shooting自分で言うのもなんですが、この画像は理想的な射撃の例です。一秒後、敵機は炎上して墜落していきました。

 

 

・防御の基本は、とりあえずビーム機動

不幸にも敵機にいい位置につかれてしまった場合、まずは中立の状態に戻すことを狙います。具体的には、正面からすれ違うような位置関係に持って行ければとりあえずは中立と言えます。が、いきなりそう言われても難しいので、とりあえずはビーム機動を目指しましょう。


ビーム機動とは、相手の正面を直角に横切るような機動のことです。この状態からですと、先述の通り機関砲は非常に当てにくいですし、ミサイルの射程も減少します。特に二次大戦時代ですと、ビーム機動している敵機に機関砲を当てるのは至難の業です。また、敵機が後方にいる時と比べると、相手を視界に捉えるのもやりやすいです。


beam_maneurver防御側に回ったら、まずはこのビーム機動を目指しましょう。次いで、すれ違うような針路(反航)を目指すのです。

(画像はちょっと分かりにくいですが、戦闘機のコクピットから旋回しながら後方を見ているところです。敵機に追われているのが分かるでしょうか。しかし、ビーム機動に近い状態にあるので、撃たれても当たりません)


 

・速度は命(エネルギーを意識して戦う)

戦闘機にとって、速度は命です。速ければ逃げることができますし、攻撃をするにも相手より遅くてはお話になりません。また、最適な旋回をするには速度が遅すぎても速すぎてもいけませんが、飛行機というのは旋回をすると速度が急激に落ちますので、普通は速度が遅すぎることが問題になります。速度が遅すぎれば、飛び続けることもできなくなります。そのため、エネルギーを常に意識して戦うことが必要になります。


ここで言うエネルギーとは、機体が持っている物理エネルギー、具体的には運動エネルギーと位置エネルギーの二つです。運動エネルギーとはつまり速度であり、位置エネルギーとは高度のことです。


ポイントは、高度と速度はお互いに変換できるということです。高い高度にいる戦闘機は、速度が足りなくなればいつでも降下して加速できる。速度が速すぎる時は、高度を上げてエネルギーを蓄えておくことができる。


戦闘機のエンジン出力は、戦闘用としては、一般で思われているほど高くはありません。というより、敵も同じ物を持っているのです。急激に加速したり、上昇したりはできないものと考えるべきです。


そのため、戦闘中は、速度と高度、どちらがいま自分にとって必要なのか、どちらかが余っているなら、もう一方に変換して後のために取っておいた方がいいだろうか、などといった「エネルギー管理」を常に考えながら戦わなければなりません。

 

・機種の違いを意識せよ

戦争で相手が自分と同じ機種に乗っていることは、ほとんどありません。違う機種なら、性能の差があるはずで、それを意識して戦う必要があります。


たとえば、有名な日本海軍の零戦は、徹底的な軽量化がその強さの秘密で、非常に素早い旋回を行うことができました。が、軽さが仇になって、重量感のある米軍機が自重を生かして急降下して逃げると、追いつくことができませんでした。これを利用して、米軍は零戦の上空から急降下して一撃を加え、すぐさま速度を生かして逃げていくという、一撃離脱戦法を多用して日本軍を苦しめました。


fw_190また、二次大戦中のドイツ軍機Fw190は同時代機に比べて横転性能が非常に優れていました。シミュレーター上ではありますが、Fw190がその横転性能を生かして、切り返し(旋回方向の変更)を繰り返して英軍機を翻弄する動画を見たことがあります。現代でも、F-15のような大型機と比べてF-16のような小型機は横転性能に優れるので、似たような戦術は有効かもしれません。



このように、(視界内戦闘に限ったことではありませんが)機種の違いを意識した戦術が重要になってきます。

 

・常に攻撃的であれ

空戦の世界では「最も優れた防御機動を行ったとしても、相手が最も優れた攻撃機動を行えば、攻撃側は撃墜に成功する」と言われています。

 

これは、空戦における実用的な防御機動が、本質的に、相手にミスを誘う程度のものでしかないことを意味しています(余談ですが、映画やゲームのワンシーンで、実用的ではないにも関わらずやたらとコブラやフックが出てくるのは、あれが相手にミスを誘う以上の防御機動になりうる可能性を持っているからだろうと個人的には思います)。

 

このため、先制攻撃をしかけるなどして主導権を握ることが死活的に重要になるのです。また、先制攻撃を受けたとしても、単純に逃げるだけでは落とされます。いつでも隙があれば相手を落とせるという体勢に持って行かないと、逃げることもできません。

 

頼りない次回予告

ざっとこんなところです。いつもと違う箇条書き形式になってしまったので、面食らったかもしれませんが……

 

次回はどうしましょうか。おすすめ飛行機本紹介、とかやろうかな。初心者向けの記事を読んでばかりいるより、一冊でも本を読んだ方が勉強になりますよね。

 

ではまた。

 

See You Next FLIGHT!