オペ子さんな、なんと、この吹けば飛ぶような泡沫ネット作家の私が「電子書籍を出しませんか」などと「不審業者」に勧誘されるという事件が起きました。

「いまどき、電子書籍なんて元手なしで誰でも出せるよバーカ」と思いつつ、最初は無視してやろうと思ったのですが、面白いのでブログのネタにしてやろうと思います。ざまあ見やがれw

(注:写真は関係ありません)

 

 

刮目! これが「間抜けな」不審業者の手口だ!

ことの発端はある日のこと。私が「そうだろうなーと思ってたけど、今時有料メルマガで小説を読もうなんて人はいないわ。とっとと店じまいしてビジネスモデルを見直そう」と思っていると、メールが届きました。

 

そのメールは、こんな一言から始まっていました。

 

「初めまして〇〇です。まぐまぐから来ました」

 

「まぐまぐ」とは、私が利用しているメールマガジンの仲介サービスです。私は「まぐまぐ」のページにメールアドレスを記載していたので、そこから来たということのようでした。

以下、メールは次のように続きます。

 

「今日は提案があり連絡しました。
もしよろしければ電子書籍をつくりませんでしょうか?
最近スマートフォン市場が盛り上がっています。
今著名人のネット起業家なども参戦しており大変あついビジネスとなっています。」

 

あ、怪しい(゜◇゜)

怪しさMAX! どう見ても不審業者です本当にありがとうございました。

 

しかし、こういう悪徳商法でも、精巧に作ってあれば楽しめもするというもの。

ところが、このメールはひどい出来でした。

 

「アプリを作るとなると最低でも10万は掛かります。
流行りのビジネスで無料オファーがありますが
1アドレス300~800円とかなりお金が掛かります。
しかし、電子書籍であればお金も儲かりさらに、
濃厚なアドレスが手に入ります。
さらにアプリを出したという実績も残りますので、
今後のビジネスも活かせると思います。」

 

えー、一つ一つ解説していきましょうか。

まず、アプリを作るとなると最低でも10万は掛かります、とのくだりですが、大嘘もいいところです。

Androidアプリなら元手ゼロ、iOS(Apple系)アプリなら年約1万円の登録料を払えば、原則としてそれ以上の費用はかからないのが、今やスマホアプリ業界の常識です。

おそらく、10万というのは業者に外注した場合のことを言っているのでしょうが、アプリ制作は余暇を使って勉強すれば誰でも元手ゼロでできます。普通、個人が10万もかけてアプリ制作を外注するなどありません。

 

次。1アドレス300~800円というのは、一般の人には意味不明でしょうが、おそらく、メールマガジン業界で、他人のアドレスを自分のメルマガに半ば強制的に登録する際にかかる費用のことを言っているのでしょう(たぶん)。ちなみに、私はこの種のサービスを利用したこともなければ利用しようなどと考えたこともありません。たぶん普通そうだと思うのですが……。

 

「電子書籍であればお金も儲かりさらに、濃厚なアドレスが手に入ります」

お金が儲かるというのはただ単に「怪しいですよ」という自己主張だから聞き流すとして、濃厚なアドレスが手に入る、というのは謎ですね。電子書籍販売でどうやったらメールアドレスが手に入るというのか? 論理が破綻していますね。

 

「さらにアプリを出したという実績も残りますので、今後のビジネスも活かせると思います」

先ほども言ったとおり、アプリを出したという実績を残したいだけなら、10万もかけて外注する必要はありません。無料か、かかるとしても非常に少額の費用で済みます。

 

メールの最後には、連絡先のアドレスが記されていましたが、PCのアドレスがgmailという、お前、悪徳商法やるにしてももうちょっと真面目にやったらどうなのかと突っ込みたくなるようなずさんさでした。

 

俺はA以上見てきたように、今回届いたのは、非常にずさんな手口の悪徳メールだったのですが、この質の低い迷惑メールを見て「俺はA。不本意ながら悪徳業者でメールを書く仕事をさせられている。だが、善人の俺は、今日も上司の目を盗んで、絶対に誰も引っかからないようなずさんな悪徳メールを大量に流しているのさ。フッ」という小説を書こうかな、と思ったのは私だけ……?

 

無謀な不審業者の突撃に、私はアジャンクールの戦いを回想した……

ところが、驚くべきことに、不審業者のメールはこれに終わらなかったのです。

 

世の中に自分より不真面目な人がいることを再確認して元気になり、メールの方は綺麗さっぱり忘れていた私の元に、再びあの不審業者からメールが届きました。

 

そのメールでは、最初に「電子書籍のオファーをした者です」と書いた後、「今回は別の用件なんですが……」と続けていました。

読んでみると、なんとまあこいつ、セミナーに行こうとか言い出しやがるのです。

せ、セミナー……電子書籍なのになぜセミナー。しかも何のセミナーなのか一言も書いてない。その上で費用3000円とか……

 

メールには、セミナーのホームページ風のURLが貼り付けてありましたが、そのURLも形式が

http://ドメイン名/意味不明な文字列

となっていました。

 

ここで豆知識。ドメイン名はともかく、ここは実は、意味不明な文字列に隠れた意味があります。

 

実は、こうした悪徳業者は一見すると物を売りつけたがっているように見えますが、それと同じくらいに、あなたの情報を狙っています。

ここで言う情報とは、ずばりメールアドレスです。もっと言えば、現在も使われている「有効な」メールアドレスを彼らは欲しがっているのです。

 

そこで悪徳業者は、メールアドレスが有効かどうか知るための仕組みを考え出しました。

 

まず適当なサイトを一つ作り、そのサイトを大量に複製し、それぞれのサイトを区別するために意味不明な文字列のURLを割り当てます。

そして、サイトのURLを貼ったメールを、手に入れたメールアドレスに送ります。ただしこの時、同じURLを別々の相手には送らず、一つのURLは一人の相手にしか送りません。

アドレスの持ち主がそのURLをクリックすると、悪徳業者はそのURLにアクセスがあったことを検知します。

ここまでの流れの中で、そのURLを知っているのは、悪徳業者自身を別にすれば、メールを受け取った人だけです。つまり、URLのアクセス解析をすれば、メールアドレスが今も使われている「価値の高い」ものかどうか、簡単に分かるのです。

 

と、いうわけで、(常識ではありますが)こういう怪しげなメールに貼られたリンクは、決してクリックしてはいけません。多くの場合、良くてあなたのメールアドレスが闇組織に売買され、悪ければ架空請求(何もしてないのに突然「〇万円振り込んでください」というメールが届く)のターゲットになります。

 

まとめ

悔しい皆さんは、こういう悪徳業者に引っかからないようにしましょう。

 

悪徳業者の皆さんは、もっと面白い文面を考えてください。イメージアップはビジネスの第一歩ですよ。