先日、バングラデシュの首都ダッカの外国人向け高級レストランがテロリストグループに襲撃され、日本人7人を含む20人が犠牲となりました(犯人は治安部隊の突入により6人死亡、1人身柄拘束)。

 

まあ、こういう事件が起こるとみんな声高にテロを非難するのですが、実を言うと(前から知ってる人は知ってると思いますが)私という人間はこういう時、ほぼ常にテロリストに同情的なのですね。

 

今回も、私の心の底には「あんな成金趣味のレストランで食事なんかしてたら、恨まれて殺されるのも当然じゃないか」という思いがあります。

 

 

犠牲になった日本人は確かに「善意の人」ではあったかもしれない。けれど……

事件から数日が経ち、犠牲になった日本人の身元も公表され、昨日あたりから、犠牲者の周囲に取材した報道機関の報道が出始めています。

 

それによれば、犠牲になった方々は「外国(バングラデシュ)のために役に立ちたい」という、熱い思いを持った人たちばかりだった、ということです。

 

……まあ、確かに、私も「きっとそうなんだろうな」とは思います。「みんな良い人たちだったんだろうな」と。

 

でも、どうしてもこう思ってしまうんです。

 

彼ら彼女らが「現地の人には料金が高すぎて手が届かない、外国人しかいないレストラン(バングラデシュ人もいるけど、従業員)」で食事をしていたと聞くと「あれ?」って思ってしまうんです。

 

世の中には「ちょっとのお金でたくさん働いてくれる、発展途上国の人ってサイコー!」なんて思っている、たちの悪い人たちがいます。

 

犠牲になった方々が、そういうたちの悪い人たちだとは決して言いませんが、でも「結果的にやってることは同じなんじゃないの?」とは、どうしても思ってしまいます。

 

また、一部報道によれば、犯人と対峙したバングラデシュ人従業員が、こんな風に命乞いをしたそうです。

 

「私は金持ちではありません! 見逃してください!」と。

 

この発言からすると、このバングラデシュ人従業員は、自分が働いているのが金持ちしか来ないレストランなので、一部のバングラデシュ人はこのレストランを憎んでいると考えていた、ということになるのではないでしょうか? (ちなみにこのバングラデシュ人従業員はイスラム教徒だったため犯人から見逃されました)

 

バングラデシュ人と日本人は「仲良し」だけど「対等」ではない

そう、考えてみれば、バングラデシュは親日国だと人は言いますが、しかし、バングラデシュ人と日本人は決して対等ではありません。

 

 

日本人は最低でも月に20万円ぐらいは給料をもらえますが、バングラデシュ人の給料はいくらぐらいでしょう?

 

日本人は週に2日ぐらい休めることが多いですが、バングラデシュ人はそんなに休めるのでしょうか?

 

日本人は清潔な高級レストランで食事ができますが、バングラデシュ人は普段どんなところで食事をしているのでしょう?

 

 

(日本はバングラデシュから多くの衣料品(ユニクロとか)を輸入しています。ですから、服を買う時には、ほんの少しでいいから、こういうことを考えるようにすると、バングラデシュの人たちも少しは報われるかもしれません)

 

確かに、こうした不平等の原因が、犠牲になった日本人にあったわけではないでしょう。彼ら彼女らが「バングラデシュ人に月に20万円の給料をあげて欲しい」などと訴えたところで、誰も聞く耳を持たなかったでしょうから……彼ら彼女らは良い人たちですから、一度ならずそういう風に考えたことがある(はず!)でしょうけどね。

 

しかし、こうして考えてみると「どうしてこんなにも違うのに、バングラデシュ人と日本人は仲良しなんだろう?」って不思議に思えてきちゃいますね……本当に仲良しなんですかね、って疑いたくなってしまいますが。

 

まあ、疑うかどうかはともかく、いつかバングラデシュ人と日本人が「仲良し」でかつ「対等」……私に言わせれば「本当の意味での仲良し」になれる日が来ればいいとは思います。

 

 

バングラデシュ人と日本人が同じぐらいの給料をもらい、

 

バングラデシュ人と日本人が同じぐらいの休みをもらい、

 

バングラデシュ人と日本人が同じレストランで食事ができる。

 

 

そんな、当たり前のようでいて、でも実際には全く当たり前ではない、そんな世界が早く実現すると良いな、と心から思います。

 

きっと、犠牲になった日本人の人たちも、そんな世界を実現させるために働いていたんでしょうね。

 

「高級レストランでの食事」について

……ただ、そんな世界が実現する日まで「高級レストランでの食事」を我慢すれば良かったんじゃないかなあ、とはちょっと思います。

 

いかに言葉で「発展途上国の力になりたい」と言ったところで「現地の人が行けないような高級レストランで食事」をしてしまえば「え? この人たち嘘つきなんじゃないの?」って思われてしまいかねないんですね。

 

何も私は、発展途上国で働くのが悪いことだとは言いません。

 

しかし、現地の人の感情を逆なでしかねないような「高級レストランでの食事」は控えるべきではないでしょうか。

 

その方が、自身の安全確保のためにも賢明であるように思えますし、また、現地の人の信頼を勝ち取る上でも、とても有意義なのではないでしょうか。