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世の中に戦闘機ゲームは数多くあれど、一方の極は再現度にこだわるあまり敷居が高く、一方の極は面白さを追求しすぎてリアリティがなくなるという、いかんともしがたい壁を乗り越えたゲームはそう多くありません。


 

が、今回は超お手軽でありながらリアリティにこだわる人も「あー、そこはそう再現したのね。分かる分かるw」と褒めてあげたくなる、絶妙なバランスのゲーム「Wings of Valor」をご紹介します。


 

どこかで見たような……と思いきや

aerial combat

「Wings of Fury」というクラシックゲームの復刻版であるらしい本作。

 

一見すると、どこかで見たことあるような、↑キーと↓キーで機体の進行方向を制御し、発砲キーを押して機銃を発射する、よくある2D戦闘機ゲームのように見えるでしょう。


 

 

実はこの「Wings of Valor」は……おおむねその通りのゲームです。


 

……いや、待ってください。確かに操作システムはオーソドックスです。でも、このゲームは細部へのこだわりでニヤリとさせてくれると思いきや、面白くない部分はばっさりと、かつ適切に抽象化されていて、ゲームの面白さを阻害しないようになっています。

 

この「Wings of Valor」、抽象化のさじ加減がよくできていて、リアリティにこだわるマニアの人は、肩の力を抜いてお手軽に遊べば十分満足できますし、マニアでない普通のお手軽ゲームが遊びたいだけの人でも、ちょっとしたポイントさえ押さえれば歯ごたえのあるゲームとして十分気軽に遊べます。

 

ゲーム内説明は不足気味。そこでポイントを紹介

が、この「Wings of Valor」、ゲーム内説明が不足気味で、初めての人がつまずくポイントがいくつかあります。

実際、レビューを見ると「発艦ができない」「飛ぼうと思ったら海に落ちて終わり」という書き込みが見られ……

 

いや、実は私も最初、発艦ができなくて焦ったんですよ(汗) しばらくしてようやくコツを掴んだ感じでして。

 

でも、つまずかなければ面白いゲームなので、そこでやめてしまうのはもったいないです。

そこで、攻略というほどではないですが、つまずきがちと思われるポイントを見ながら、ゲームを紹介していきたいと思います。

 

tutorial1

ゲームがスタートすると、プレイヤー機は空母の上に停止しています。

 

まず「緑のプロペラ」みたいなボタンを3~5回連打するとエンジンが点火します。


 

なぜ3~5回押さないといけないのかは謎ですが……もしかして、当時のエンジンのかかりにくさか何かを再現しているのかな?w

最初はめんどくさく感じますが、繰り返していると愛着が沸いてくるから不思議です。

エンジンが上手くかかったら、おなじみのバーチャルスティックを左に倒し、飛行甲板上を加速していきます。

 

この時、右に進んでは行けません。助走距離が足りなくて海に落ちます。

 

私も最初、これが分からなくて…… (~_~;)

だって、マリオの時代から、ゲームといえば左から右ですよね ><

 

というわけで、必ず左、艦首方向に飛び立ちましょう。

 

このゲームでは、基本的に、スティックを上に倒すと機体は上昇、下に倒すと降下します。

一人称視点のフライトシューティングとは違いますので注意しましょう。

 

それさえ分かっていれば、空母から飛び立つ瞬間にスティックを上に倒せば、上手く発艦できるはずです。

 

raise gearちゃんと上昇できたら、左下の「緑の車輪」ボタンを押して、車輪を仕舞いましょう。これにより空気抵抗がなくなって速く飛べます。


 

無事に発艦できたら、目標を目指して飛んでいきます。目標と反対方向に飛んでいる時は「ピコピコ」と警告音が鳴ると共に、大きな赤い矢印が出るのですぐ分かります……が、逆に言うと目標に向かって飛んでいる時は何もないので、この辺はもう少し分かりやすくてもよかったですね。

 

bombingキャンペーンモードの序盤では、敵のいる島が標的になります。島には敵の兵士や施設がありますので、右下の赤い「爆弾」ボタンを押して爆弾を投下したり「機銃」ボタンを押して機銃掃射したりして攻撃しましょう(ただし一部には機銃が効かない建物があります)。


 

 

施設の中には、移動している車両や、銃砲で反撃してくるものもあります。

 

 

 

strafing爆弾投下はタイミングが、機銃掃射は機体の向きがポイントです。

 

施設を破壊すると(拡大しないと分かりにくいですが)写真のように、チョロチョロ動き回る歩兵が出てきます。この歩兵は放っておくと施設を復旧させてしまいますので、機銃掃射で倒しておきましょう。


 

whiteflag全ての施設・歩兵を倒して島を制圧すると、分かりやすいマークが出ますので、空母に帰還しましょう(画像は制圧されて白旗を掲げるようになった島の図)。


 

 

また、敵の反撃で機体が傷つき過ぎてしまった時や、爆弾がなくなってしまった場合、空母に帰還すれば修理や補給を受けることができます。

空母に近づいて高度を下げると、左下に「緑の車輪」ボタンが再び現れますので、これを押して車輪を出します。

 

landing

ここからが難しいのですが、機体の後尾には着艦用のフックというものがあり、これを空母の艦尾(右側)に張ってある四本のワイヤーのうちのどれかに引っかけることで着艦できます。空母に車輪を着いただけでは飛行機は止まらないので注意しましょう。


 

 

車輪を出している時はやや上を向くようにすると少しずつ降下するので、これを利用して上手い具合に高度を合わせていくのがコツです。

 

landing2

高度が高すぎて甲板を飛び越してしまった場合はまだいいものの、高度が低すぎて空母に激突してしまうと1ミス扱いになり、後述する機体強化のためのポイントを引かれてしまうので、慣れないうちは距離が長い艦首方向から艦尾方向へ(左から右へ)進入するのもいいでしょう。

 

ただし、無事に着艦できても、それだけでは何も起こらないのが、このゲームの愛すべきポイントです(苦笑)

 

elevator

 

着艦と同時にエンジンが止まるので、スティックを左右に倒して空母のエレベーター(昇降機)の上まで進み(左の画像)、そこで爆弾投下ボタンを押します。

 

すると、エレベーターが下がって機体が艦内に収納され、ミッション完了or補給完了となるわけです。

ゲーム展開も割とバリエーション豊か

dogfight

もちろん、ゲーム中盤以降は戦闘機ゲームの醍醐味、敵戦闘機との空中戦も用意されています。

WoV antiship1

中盤以降は敵艦も登場。高速で駆け抜けながら爆弾を大量投下してダメージを与えるのは快感!



WoV anti ship2

魚雷攻撃もいいですよね。

(成功させるコツは海面すれすれを飛びながら投弾すること)

defense通常のキャンペーンは、だんだん難しくなっていく自動生成のステージをエンドレスにクリアしていく形式のものですが、このゲームには「空母防衛」モードというのもあります。

 

これは、敵機が次々と押し寄せる中で、自機が撃墜されるか、空母が撃沈されるかまで耐え抜くというゲームです。


 

zero fighter

今までご紹介した写真は全て米軍のF6Fヘルキャットのものでしたが、実は日本の零戦を選択することもできます。

F6Fは防御力に優れ、零戦は機動力に優れるという設定のようです。


 

upgrade

こういうゲームのお約束、獲得したポイントを使って自機を強化する要素もあります。まだ未プレイですが、味方の駆逐艦を登場させたりもできるようです。

 

が、このポイント、撃墜されると減ってしまうのでけっこうシビアです。特に、着艦する時などに空母に誤って激突してしまうと引かれるポイントが大きく、序盤は苦労するかもしれません。

 

 

噛めば味が出るタイプの魅力と言いますか

で、このゲームの魅力ですが……何と言いますか、細かい部分が積み重なって、全体として「いい味」を出している感じですね。

 

Wings of Fury発艦や着艦にコツがあるとか、ボタン連打してエンジン点火とか車輪の上げ下げとか、なくてもいいはずななんですが、あるとなぜか「雰囲気」みたいなものが良くなって、面白く感じてしまう、そんなところがあります。


 

エンジンや兵器、それに倒された時に歩兵が上げる「ウワァオ!」みたいな奇妙な叫び声とか、効果音の方でも、あまりリアルとかではないんですが、何となく愛嬌があります。

 

また、そうした雰囲気を出すためのシステムが、それほどゲームの難易度を上げていないので、十分気軽に楽しめる内容になっています。このあたりは先述した「抽象化」の程度が良い感じだからでしょうね。

 

全体として、雰囲気を楽しみながら、せっせと敵を倒していくゲーム、という感じでしょうか。

 

値段は2013/02/14現在で250円と、内容の割にはやや割高感がありますが、「雰囲気重視」また「お手軽」なiOS向けゲームを求めている方にはおすすめです。また、同じようなミッションの繰り返しや、グラフィックや効果音の印象に「昔のゲーム」を感じたりもしますので、クラシックゲームファンの方も気に入るかもしれません。

 

*2013/02/28 追記

少々単調な展開と思っていたのですが、ゲームを先まで進めてみたら、意外と歯ごたえがあることに気づき、追加記事を書きました。こちらも是非ご覧下さい。

 

*2013/05/22 更新

更新と言っても、記事の中で不評だった部分(「抽象化」に関する解説)を削除しただけなのでした。

 

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