先日書いたAutoChessの記事が予想外に好評だったほか、構成についてもっと知りたい人が多いみたいですので、追加で記事にします。
目次はこんな感じです。
・構成の基本的な考え方
・おすすめダメージディーラー
・おすすめタンク
・おすすめAOE CC
・時間帯による構成の流れ
・具体的な最終構成例
・まとめ
構成の基本的な考え方
どんな物事でも、上級者は型にとらわれず臨機応変に動けるものだと思いますが、初心者はあえて型にはまりに行った方が良い成績を残せたりするものです。
というわけで、ユニットを次の三種類にわけて考えることにしましょう。
・タンク …… 前衛として相手からのダメージを受け止める。
・ダメージディーラー …… ダメージを出す。多くの場合体力が低く、敵の攻撃には弱い。
・AOE CC …… 範囲妨害の意味。範囲スタンなど、一度に多数の相手を行動不能にするスキルを持ったユニットのこと。
この区分で言うと、構成を組む上での優先順位はこうなります。
ダメージディーラー>タンク>=AOE CC
まず、どんなゲームでもそうですが、ダメージを出せなければ話になりません。よって、ダメージディーラーが最も重要です。
構成を考える際には「火力は足りているか?」「足りていないなら、どうやって補うか?」を第一に考えていきましょう。
ただし、このあたりがAutoChessの面白いところですが、ゲーム序盤はちょっと話が違ってきます。
ゲーム序盤はユニット数が少なく、そんな中でダメージディーラーだけを出しても相手のタンクにダメージを受け止められて負けてしまいます。
一方、中盤以降になって敵味方双方にある程度のタンクが揃ってくると、ダメージディーラーの差が勝敗をわけるようになってきます。
つまり、実際のゲームでは、時間帯によって微妙に優先順位が異なってくるわけです。
次にタンクとAOE CCですが、実は理想を言えば、AOE CCを大量に投入して、相手に何もさせないで倒してしまう展開が理想的です。
しかし実際には、AOE CCを持つユニットは高コストでゲーム終盤にしか出現しませんし、数を揃えるのも現実的ではありません。そこでタンクを入れるわけです。
目安としては、最終盤では次のような割合で構成を組むのが基本だと思います。
ダメージディーラー:タンク:AOE CC
5~6:2~3:1~2
タンクの少なさにびっくりするかもしれません。実際のゲームには「タンク寄りのダメージディーラー」もいれば「ダメージディーラー寄りのタンク」もいるので、どちらかといえばダメージディーラーを優先してく、と意識しておけば上手く行くことが多いように思います。少なくとも、タンクを優先するよりは強いはずです。
おすすめダメージディーラー
ダメージディーラーを考える上でまずポイントになるのは、ダメージを直接的に上昇させてくれるシナジーは、次の5つだけだということです。
■クラスシナジー
・アサシン
・ハンター
・メイジ
■種族シナジー
・アンデッド
・ビースト
(デーモンは終盤失速することが多いため実用的ではないかなーと考え入れていません。また、トロルは限られた状況でしか実用的にならないよなーと考え入れていません)
これ以外に、シナジーがなくても単体で強いユニットを入れていくことでダメージを出す方法もありますが、それだとユニットの特徴を全て暗記することになりますので、初心者には厳しいかもしれません。最初のうちはシナジーベースで考えていくのが簡単です。
おすすめは、まずクラスから考えていくことです。
ゲーム中盤までに、アサシン、ハンター、メイジの中から一つを選びましょう。選ぶ基準は、その時点で持っている手持ちの駒です。「★2のハンターができたからハンターに行こう」とか「強いメイジが手に入ったからメイジに行こう」みたいな感じですね(慣れてきたら手持ちのアイテムを見て構成を選んでもいいでしょう)。
で、3クラスのうち1つを選んだら、選んだクラスを3体揃えてクラスシナジーを発動させます。レベル6~7あたりでこれができれば良いペースです。
さらに、そこにどうにかアンデッドやビーストを入れられないかどうか考えていきます。
たとえば「コスト1・アンデッド・ハンター」というユニットがいますので、ああ、ハンター構成はもう一体アンデッドを入れれば種族シナジーが発動するなー、とか考えるわけですね。
ビーストの場合は、基本的にタンク同士でシナジーを出すことを狙っていくことになるかと思います(ビーストのダメージディーラー(後衛)はいません)。
おすすめタンク
タンクは時間帯によっておすすめが変わります。
序盤から中盤にかけては、
メカ
ウォーリアー
ナイト
がおすすめです。ただ、ナイトは全般的に高コスト寄りなので序盤は揃えにくいかもですね。最近ナーフもされたので、メカやウォーリアーの方がおすすめかもしれません。
一方、終盤においてはドルイド(その中でも「トレントの護り手」と「ローンドルイド」)でタンクするがおすすめです。
ドルイドの強さの秘密は、★3を作りやすい上にビーストやエルフの種族シナジーまで狙っていけることです(ただし序盤は弱いです)。
私はよく、中盤~終盤の時間帯に序盤のタンクからドルイドへの入れ替えをやります。それぐらいドルイドは強いです。
(なお、少しずつでいいので「序盤は強いが、終盤では急激に弱くなる」ユニットを覚えていくのは、上達の秘訣の一つです)
他に、メイジ構成やアサシン構成の場合はエレメンタルが含まれるので、タンクとして岩のエレメンタルを起用すると強い、などもありますね。
岩のエレメンタルは、以前は最弱ユニットでしたが、アップデートにより大幅にパワーアップしましたので、見かけたら積極的に取りに行ってもいいと思います。ただし、最終盤は★3になれないと無力になるので、★3になれそうもない場合は、売り時を見極めるのが大事です。
おすすめAOE CC
AOE CCのおすすめはなんと言ってもクンカです。
AOE CCのポイントは「できるだけ早くスキルを撃つこと」であり、そのためにできれば前の方に出したいのですが、スキルを撃つ前に死んでもらっては困るので、ある程度の耐久力が必要とされます。
その点、クンカはそこそこの耐久力があるのでスキルが不発になるケースが少ないんですね。特に★2のクンカはよく耐えてくれます。
クンカより良いのはタイドハンターですが、引けるかどうか運次第の面があるので、当てには出来ません。一ゲームを通して一度もこないこともありますからね。
クンカの次点はメデューサですが、クンカより脆い上に、スキルの発動までタイムラグがあってその間にやられてしまったりします。最近、ナーフまでされましたしね。
時間帯による構成の流れ
時間帯によって構成の優先順位が変わる、という話をしましたが、具体的にどんな感じになるのか見てみます。
・レベル4~5
前衛を重視した方がよさげです。純粋な後衛はできれば1体までに抑えたい。
・レベル6~7
どういう構成で行くか決めなければいけない時間帯です。既にいる前衛を★2に上げたりはしますが、前衛を追加するのは最小限にしましょう。
ダメージディーラーをどういう構成にするかを決めた上で、ダメージディーラーを増やしていくことを意識していきます。
・レベル8~10
タンク、ダメージディーラーの両方を強化しつつ、AOE CCを入れていきます。
タンクに関しては、★3を作れるかどうかが上位入賞のカギです。その点、やっぱドルイドが強いですね。
一方、ダメージディーラーに関しては★2止まりでも数で補えば3~4位ぐらいまでは十分に戦えたりします。
AOE CCも忘れずに入れたいところです。
なお、実戦ではレベル10になるまで勝敗がつかないことは稀で、レベル9までで大勢が決します。
なので、最終構成を考える際には、9体までで完成するように構想するのが基本です。
具体的な最終構成例
最後に、具体的な最終構成例について書きます。
■アサシン構成
●ダメージディーラー
・ゴブリン賞金稼ぎ
・痛みのデーモン
・水のエレメンタル
・致命のアサシン
・毒の古竜
・テンプラアサシン
●タンク
・トレントプロテクター
・ローンドルイド
●AOE CC
・クンカ
以上で9体です。アサシン6、エルフ3が発動します。
アサシン構成の場合、アサシン自体にそこそこ耐久力があるので、タンクが2体でも十分上位入賞が狙えます。
ただ、ドルイドでタンクするのはゲーム終盤の話なので、中盤までは他のタンクを用意する必要があります。
おすすめはエレメンタル効果発動を狙って岩のエレメンタルです。ただし、岩のエレメンタルは★3になれない限り終盤では戦えないので、★3になれないっぽい場合はドルイドができたタイミングで売ります。
また、他の構成にも言えることですが、ローンドルイドにビーストがついてますので、(特にアサシンが6体揃うまでは)ビーストをもう一体入れてもいいでしょう。
ところで全くの余談なんですが「アサシン構成はクリティカル狙いだから運の要素が強い」って主張してる人を見かけるんですが、あれって本当なんですかね?
クリティカル率15%なら7回殴れば1回は発動するんだからDPSはほぼ一定だと思うんですが……確かDota2の確率って修正がかかってて、外せば外すほど当たる確率が高まって、当たれば当たるほど当たる確率が低くなるようにできてるって話も聞いたことありますし。
LoLみたいなゲームでもクリティカルビルドは普通に主流として認識されてますし……うーん「クリティカル狙いは運狙い」って、本当なんですかね?
■ハンター構成
●ダメージディーラー(+AOE CC)
・不死の射手
・ミラーナ
・ビーストマスター
・エルフの射手
・スナイパー
・メデューサ(AOE CC)
●タンク
・不死の騎士王
・トレントプロテクター
・ローンドルイド
以上で9体です。ハンター6、アンデッド2、エルフ3が発動するかと思います。
アサシンと同じく、ドルイドでタンクするのはゲーム終盤の話なので、中盤までは他のタンクを用意します。理想的なのは(不死の騎士王につなげることを狙って)ナイトです。
他にタンクがいるなどしてタンクが十分っぽいなら、不死の騎士王を抜いて不死のネクロを入れるのも良いです(不死のネクロはどんな構成に入れても強いユニットの一つです)。ただし、ハンター構成はアンデッドがないと撃ち負けることがあるので、アンデッドが消えてしまうような修正は控えたほうがいいと思います。
タイドハンターを引けたなら、ミラーナを抜いて代わりに入れるのがいいでしょう。エルフの種族シナジーは消えますが、その方が強いはずです。
他には、無難にクンカなどを入れておくといいかもしれません。
■メイジ構成
アサシンやハンターと違い、メイジ構成はけっこう幅があります。場合によっては、メイジを6体まで揃えなくても強いです。
なので、この構成もふわっとした感じにしておきますので、参考程度に読んでください。
●ダメージディーラー
・雷のエレメンタル
・フェアリドラゴン
・光の老魔道士
・ゼウス(引けたら。なお、メイジ構成はスキル依存度が高いので神種族と相性が良いが、初心者が神シナジーを発動させるのはけっこう難しいんじゃないかと思う)
↑こいつらは割と強い
↓こいつらは割と弱い
・天才魔導士リナ
・オーガマギ
↓メイジではないが、こいつの魔法ダメージも強い
・影のデーモン
↓この他にこんなのがいる
・魔女リーロイ …… マナ回復を早めるスキルを持つ。ダメージディーラーが揃ってきたタイミングで入れるのが必須。
●タンク
・トレントプロテクター
・ローンドルイド
・岩のエレメンタル …… エレメンタルの種族シナジーを狙う。
例によって、岩のエレメンタルは★3になれなさそうなら途中で売り、代わりにクンカなどAOE CCを前に立たせてもいいです。
なお、どの構成でもドルイドにタンクさせるのかよ、と思ったあなたは鋭いところを突いていますが、強いんだからしょうがないです。
●AOE CC
強い順に
・タイドハンター(引けない可能性があるので当てにはしない)
・クンカ
・メデューサ
■ウォーリアー6構成
この構成は、本来はタンクであるウォーリアーを6体揃えるので、これまで言ってきた「タンクは少ない方がいい」という話からは外れています。
実際、漫然とウォーリアー6体を揃えると、ダメージ不足により終盤戦で手も足も出なくなるのが普通です。
ただ、もともとウォーリアーは「ダメージディーラー寄りのタンク」なので、その他のシナジーをいっぱい乗せて強化すれば終盤まで戦い抜ける、という発想で組まれたのがこの構成です。
基本からは外れていますが、応用例としてわかりやすいので、載せておきます。
この構成例に限らず、前衛を多めに配置する構成では、アンデッドやビーストなどのシナジーを上手く取り入れることで、ダメージ不足を補うようにすれば上手く行きます。
※追記
最近のメタではこの「前衛を多めに配置して、ビーストとアンデッドで足りないダメージを補う」タイプの構成の方が、アサシンやメイジやハンターより強い気がしてきました……おすすめです。
●前衛
・ウォーリアーを5体(ビーストがついてるライカン(タスクはコスト1なので終盤が不安)、AOE CCのクンカなどがいると良い)
・(場合によっては)ローンドルイド(シナジーなど関係なく強いおじさん。おまけにビースト持ってる)
●後衛
・トロルの戦将 …… キーとなるユニット。これが引けないとさすがにダメージが足りないと思う
・トロルの医者(トロル+ウォーロック)
・ベノマンサー(ビースト+ウォーロック)
・ここにウォーロックをもう一体入れてライフスティールのシナジーを発動させる。
結果、ウォーリアー以外に狙うべきシナジーとしては
・ウォーロック …… ライフスティールはウォーリアーに合っている。ビーストやトロルと合わせやすいのも良い
・トロル …… トロルの戦将の攻撃速度を強化できる
・ビースト …… 単純な攻撃力アップ
となります。
他のポイントとしては、コスト1~2の★2ウォーリアーは終盤ではできるだけなくしたい(できるだけ★3にしておくか、コスト3以上の★2をそろえたい)こと、でしょうか。
まとめ
まとめると、こんな感じですかね。
・序盤はタンク(というより前衛と言った方がいいかも)優先
・中盤はタンク強化しつつ方向性を決めた上でダメージディーラーを増やす
・終盤はタンクもダメージディーラーも強化しつつAOE CCを入れていく
・結局最後にモノを言うのはダメージ。ダメージが足りてるかどうか常に考える
・その点、ダメージを直接的に増やすクラスシナジーは3つ、種族シナジーは2つの計5つしかないことを意識する
・ゲーム展開によってはどうしても前衛多めになってしまうこともあると思うので、その場合はビースト・アンデッドのシナジーで足りないダメージを補う
・終盤戦ではタンクよりAOE CCの方がいいが、AOE CCの大量投入は難しいので実際にはタンクを入れる、というイメージ
・言い忘れてたけど、構成例は現在のメタの話だから、アップデートで刻々と変わります★(でも基本になる考え方は引き続き使えると思います)
んー、書き終えてから「タンクをピュアタンクとセミタンク(ダメージも少しは出せるタンク)にわけたほうがいいかなー」という気がしてきています。
さっきもちょっと書きましたが、ここ数日、セミタンクを中心に組み立てて、足りないダメージをアンデッドやビーストで補う構成がかなり強いような気がしてきたからです。
が、とりあえず、今日はこんなところです。
Auto Chessの記事は需要あるみたいなので、また機会を見つけて書いていきたいと思います。