というわけで、今回はPCゲーム「Factory Town」を紹介してみたいと思います。
一言で言うと、難易度が易しい一方で、ライン自動化系ゲームの醍醐味はしっかりと味わえるという「ライン自動化系ゲームをやってみたいけど、Factorioは難しすぎた」という人におすすめのゲームです。
いままでのライン自動化系ゲーム
ここでいうライン自動化系ゲームとは、要するに「Factorio」みたいなゲームということです(Minecraftの工業化MODの方が有名かもしれませんが)。
最初はプレイヤーが手作業で採掘・伐採を行って資源を確保しつつ、ゲームを進めるにつれて、工場やベルトコンベアを設置することによって製造ラインを作り上げ、全ての作業を自動化していくことのできるゲームですね。
ゲームを進めていくと、完全に自動化された製造ラインが必要なアイテムを大量生産してくれるようになって、それを眺めて「チョー気持ちいい!」となるのが醍醐味のゲームです。
と、そんなとても楽しいライン自動化系ゲームなのですが、一つだけ大きな問題がありました。
それは「難しい」ということです。
効率よく、途切れることなくアイテムを量産してくれる製造ラインを、自分の頭の中で一から作り上げるのはなかなか難しい。
特にやっかいなのが、ベルトコンベアの配置だと思います。
ベルトコンベアを適切に配置することを求められるラインの設計は困難を極め、多くの人が挫折してしまったわけです。
私も、Factorioは難易度が比較的低かったバージョン(2~3年前ですかね? ゲームクリアのために戦闘が必須だった時代です)の時に一度クリアまで行きましたが、アップデートで難易度が上がって挫折。
その後も多くの人が、ライン自動化系ゲームの難易度の高さの前で挫折している(と思われる)わけです。
誰でも楽しめるライン自動化系ゲーム。それが「Factory Town」だ!
前置きが非常に長くなってしまいました。
そんな難易度の高いゲームが幅を利かせる中で登場したのが、今回ご紹介する「Factory Town」です。
Factory Townの何がすごいかというと、それは「Wagonというユニットを、ゲーム初期から使えること」だと思います。
このWagon、伐採や採掘はできない(それはWorkerというユニットの仕事)のですが、大量の荷物を高速で運搬できます。しかも、ドラッグアンドドロップの要領でルートを一度指示するだけで、後は繰り返し自動で運搬してくれます。
プレイヤーが新しく建物を建てたり、地形を変更したりしても、自動でルート変更をしてくれます。途中の道が混雑していても、互いに譲り合ってきちんと目的地にたどり着いてくれます。かなり頭が良いです。
さすがに、倉庫が空だったり満杯だったりして渋滞になると詰まったまま動かなくなることもありますが、それ以外の状況ではほぼ完璧に対応してくれます。プレイヤー側で、倉庫の周囲は2マス以上開けることを徹底すれば、ほぼ大丈夫です。
Factorioでは、同様の働きをしてくれるユニットにドローンがありましたが、こちらは研究開発が進んだゲーム中盤以降でないと使えませんでした。
しかし、Factory Townでは、(ドローンと違って空は飛べませんが)それとほぼ同等のユニットが序盤から使えます。
これが大きな要因となって、Factory Townではライン設計のややこしさが大幅に緩和されています。
もちろん、Factory Townにもベルトコンベアはありますし、とても強力なんですが、ベルトコンベアの配置に悩むあまり頭がこんがらがってきたら、潔くベルトコンベアは諦めてWagonに任せちゃえばいいのです。あとは良い感じにやってくれます。
それじゃ簡単すぎるじゃないか、と思うかもしれませんが、Wagonに任せると決めたからといって、プレイヤーがやることがなくなるわけでもありません。
ゲームを進めるとWagonが大量に行き来するようになるので、幹線道路や迂回路を整備してあげたりしますし、倉庫の横が急斜面になっていて荷物の上げ下ろしができなくなっていたら、地形を整えることで、同時に荷物の上げ下ろしができる台数を増やしてあげたり。
ちょっとしたことで物流が大幅に改善されて生産効率が上がる、という楽しみは、他のライン自動化系ゲームと同じです。
このように「いざとなったらWagonに任せられる(しかもそれでいて楽しい)」ということで、Factory Townはいままでのライン自動化系ゲームに挫折した人にもおすすめのゲームとなっています。
自動化のためにお金を稼ぐ
もう一つ、Factory Townの特徴的な部分は「コイン」のシステムだと思います。
コインは、住民に製品を提供することで獲得し、ユニットや建物の配置、研究開発などに消費するというのはよくあるシステムですが、Factory Townでは「ラインを自動化するとコインを消費する」というのが面白いポイントです。
ゲーム中盤になると、最初はWorkerに任せていた伐採・採掘作業を、建物(農場とか伐採所とか鉱山とか)を設置することで省力化・高速化できるようになります。
Workerによる資源採取は資源を枯渇させてしまう一方で、建物による資源採取は資源を枯渇させない(伐採所と植林施設が一体になっているイメージ)ので、これもまた難易度低減になっているほか、ゲーム進行のためにWorker採取から建物採取への移行が不可欠になっています。
ところが、Worker採取と違って建物採取には「自動でコインを消費する」というデメリットがあります。
しかしこのデメリットは、ゲームを難しくするというよりも、良い感じにゲームを面白くしてくれているんですね。
たとえば、
「やばい。丸太の伐採を自動化したから収支が赤字になってるな……よし。洋服の生産を増やして、コインを稼ごう」
といった具合に、プレイヤーに途切れることないクエストを与えてくれるわけです。
まあさすがにゲーム終盤に差し掛かると収入が支出を大きく上回ってお金にほとんど困らなくはなるんですが、そうなるまでのやり繰りがすごく楽しい。それだけでも、このゲームをプレイする価値があると思います。
まとめ 万人(?)におすすめできるライン自動化系ゲーム
というわけで、Factory Townは、難易度が比較的易しく、それでいて楽しい、多くの人におすすめできるライン自動化系ゲームなのでした。
……まあ、ライン自動化系ゲームが好きな人そのものがそんなに多くはないかもしれませんが、それはそれとして、とにかくおすすめのゲームです。
あと、チュートリアル等で一切言及されていません(たぶん)が、コインを消費することでマップは広げられますので、お忘れなきよう。
私は最初、これに気づかなくて「どうしてこのマップには綿花がないんだ!」とかいってリセットを繰り返していました……。
ゲーム中盤の街はこんな感じ。休みの日にのんびりやれば一日でここまで作れます。
こだわりのポイントは、画面右下のケーキ工場。この中州はただケーキを量産するためだけに存在しています。
……このころはまだ石畳の道や、マップの拡張を知らなかったのでところどころおかしいところがありますが、そこは勘弁。
※この記事は、2019年3月現在のバージョンを元に書かれています