今回は、Valveが運営しているゲーム「Dota2」が面白すぎて生きるのがつらいという話を書きたいと思います。
……いや、ほんとに最近はDota2しかやってないので、他に書くことがないといいますか。
Dota2は底なし沼
DotaとはDefense of the ancientの略ですが、割とどうでもいいので忘れてくださって結構です。
Dota2はMOBAと呼ばれる比較的新しいジャンルのゲームでして、五人対五人のチームで勝敗を競い合うものです。
で、これが面白いんです。私はかれこれ300時間以上プレイしていますが、今の所飽きる気配がありません。プレイしてもプレイしても底が見えない底なし沼のようなゲームです。
何がDota2を底なし沼のようにしているかというと、まずはその多種多様なヒーローたち。プレイヤーはゲーム中、一人が一体のヒーローを操作するのですが、このヒーローが何と100種類以上いる。しかも、それぞれが全く異なるスキルを4つずつ(一部の例外的なヒーローは5〜6つ)持っている。
で、その100種類いるヒーローが五人対五人のチームを組んで戦うわけですから、チームの組み合わせはものすごい数あることになります。
しかも、その組み合わせの良し悪しがゲームの勝敗に直結する。ヒーローによって相性が良かったり悪かったりがあって、それを考えながらチームを構成しなければ、ゲームには勝てません。
で、これが一対一の戦いなら話は単純なんですが、五対五となるとあちらを立てればこちらが立たず的な連鎖反応が次々と起きて、よほどの知識と経験がなければどうしようどうしようとあたふたする羽目になる。これは大変ではありますが、同時に底なしの面白さもまたここから来ているのですね。
さらに、ゲーム中に稼いだお金でヒーローが装備するアイテムもまた、安いものから高いものまで100種類以上。それぞれのヒーローに相性の良いアイテムがあり、基本的にはそれを装備するのですが、場合によっては相手や味方の構成に応じてより適したアイテムを選択しなければならなかったりで、これもまたゲームを底なしにする一要因。
もちろんDota2の底なしぶりはヒーローやアイテムの数だけではありません。Dota2は戦術も複雑で、チュートリアルで教えてくれる内容は、人間で例えるなら二本の足で歩く方法程度といったところです。サッカーの試合に出るには、走り方とか、正しいボールの蹴り方とかを覚えなければならないように、Dota2のゲームでチームメイトの足を引っ張らないようにするためには、ゲーム内での動き方や戦術を色々と覚えなければなりません。こうした情報は基本的に公式からは提供されないので、ユーザー制作のwikiとか記事に当たることになります。場合によっては英語の情報に触れることも必要です。
と、このように非常に難易度の高いゲームであるDota2ですが、その難易度の高さがまた、ゲーマーには嬉しいといいますか。といってもまあ、私は大して強くはないんですけどね。
Dota2の何が楽しいのか
そんなDota2を、私は近頃、空いた時間はいつも遊んでいます。
私の説明が下手なせいもあるかもしれませんが、これだけ書いても、Dota2の何がそんなに面白いのか、普通は分からないと思います。
何がプレイヤーを熱中させるかといえば、まずはMMRのシステムです。
MMRとは、Match Making Rateの略で、対戦相手とチームメイトを決める時に使われる数字です。プレイヤーはゲームのたびに、このMMRが近いプレイヤーと引き合わされ、ゲームに臨みます。
このMMRなんですが、勝つと増加し、負けると減少します。この増減が「燃える」のですね。自然と、少しでもMMRを増やそうと躍起になる。MMRを高めると、それだけ優れたチームメイト、手強い対戦相手と戦えるので、ゲーマーとしては報酬はそれだけで十分なのです。
もちろんMMRを賭けないモードもありますが、やはり明らかにゲームの質が劣ります。私も特別の事情がない限りは、常にMMRを賭けてプレイしています。
さらにDota2が面白いのは、そうしてゲームを繰り返していく中での「出会いと別れ」です。
Dota2をプレイしていると、色々な人と出会えます。暴言を吐く不愉快なプレイヤーもいますが、同じぐらい多くの優れたプレイヤーがいて、そんな優れたプレイヤーは、ゲーム終了後に「あんたのプレイは良かったよ」なんて、声をかけてくれたりします。
Dota2は戦略も大事なゲームですので、他のゲームと比べると、ゲーム内でコミュニケーションをとる機会が多くあります。ゲームを介して出会うプレイヤーたちは、ヒーローやアイテムとは比べようもないほど多様ではありますが、そんな多くの人たちと「同じゲームをしている」という共通点でつながれたりする。これがまた楽しいのですね。
私も「負けたのはお前のせいだ」と罵倒されたりすることもあれば「素晴らしいサポートだった! 結婚してくれ!」などと褒め称えられたりすることもあり、そのたびに一喜一憂しています。
ここに、先ほど説明したゲーム本体の「底なし性」を合わせて考えると、どうやら私のDota2生活は、しばらく続きそうです。他にやらなきゃいけないことも、色々溜まっていたりはするのですが。